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ときのこえ
2019.03.09(土)

ときのこえ 2019年3月号

他人事ですか? 徳永 由美

ときのこえ2019年3月1日

わたしたちの身のまわりには、様々な情報があふれています。おいしいもの、美しいもの、体に良いもの、楽しいもの、お金が儲かるもの、珍しいもの、衝撃的なもの……。

近年は、既成のメディアの取材を待つことなく、誰もがその場で重大な出来事の写真や動画を撮って、多くの人に伝えることさえ簡単になりました。

このような今の時代に、イエス・キリストのことはどれくらい知られているでしょうか。

聖書には、イエス・キリストがこの地上を歩み、神の愛の教えを語り、多くの人を癒し、人類の罪の身代わりとなって十字架にかかり、復活された、と記述されています。現代なら、動画付きでもっと確かに、多くの人に伝えられたのではないか、とお考えになる方もあるかもしれません。

イエス・キリストがある町に入られた時のことです。大勢の群衆が彼と一緒に移動していました。限られた情報手段しかない当時でも、イエスの評判は広がっており、話を聞きたい人、病気を治してほしい人、なんだか分からないけれど珍しいことは見たい人等、様々な人々の様々な動機が入り交じってその集団をつくっていました。

そのざわめきに気づいた目の不自由な人が
「わたしを憐れんでください」
と叫びだします。多くの人人にとって、その声はうるさくて迷惑でした。叱りつけて黙らせようとしましたが、彼は叫び続けます。

その時、イエスはその声を聞いて、目の不自由な人を呼び寄せ、
「何をしてほしいのか」
と聞いてくださいました。
「目が見えるようになりたいのです」
と答えた彼の目は、すぐに見えるようになり、その後、イエスに従ったことが聖書に書かれています。(マルコによる福音書10章46~52節)

これは、大事件です! 大事件が起こりました! みんながスマートフォンを持っている今なら、うるさく迷惑をかける人の姿や声、イエス・キリストとのツーショット、見えるようになった瞬間などが一気にネット上に流れたことでしょう。

あなたは、このような画期的な奇跡が、今きちんと伝えられたなら、みんながキリストを信じるはず、二千年も昔のことで惜しい! と思うでしょうか。

果たしてそうでしょうか。「わたしを憐れんでください」とイエスのもとに来た人に、イエスは、「あなたの信仰があなたを救った」と言われました。すると、彼の目は見えるようになったのでした。大切なのは、〈イエス・キリストとわたし〉の関係をつくるかどうかです。他人事、世間一般の情報としてキリストを知っているだけではなく、自分のものとする「あなたの信仰」の決断が必要です。奇跡を起こすような信仰は、人の思い込みの深さや祈りの量などではなく、あなたの人生の戸口まで来てくださっているイエスを迎え入れるかどうか、なのです。

二千年以上昔のことでありながら、聖書の中に記されたイエス・キリストの姿を今も、わたしたちは知ることができます。聖書はどこででも手に入ります。また、キリストを描いた芸術的にも歴史的にも価値の高い、有名な絵画もたくさんあり、見たことの無い人はいないくらいでしょう。

ある時、教会に通っていた一人の中学生が教科書でキリストの十字架の絵を見ました。それは教養として知っていておかしくない有名な絵でしたが、その瞬間、この十字架の苦しみが自分のためだ、と衝撃をもって心に飛び込んできたそうです。彼女はキリストを信じて今も人生を歩んでいます。

キリストはあなたにとって、他人事の情報ですか?「あなたの信仰」となることを心から願っております。

(救世軍士官〔伝道者〕)

 

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